川栄智章（せんげん台教会牧師）

メッセージ： 目には見えない方を信じる〜「星の王子さま」から

　いかがお過ごしでしょうか。せんげん台教会の川栄智章です。
　サン=テグジュベリの「星の王子さま」という物語があります。この物語は、大切なことは目には見えないということが語られています。

　ある日、王子が住んでいる星にバラの種が飛んで来て、花を咲かせました。王子はそのバラを愛し、水をやり、いろいろ面倒をみてやりましたが、バラは気まぐれで、プライドが高いため、王子は疲れてしまい、その星を離れる決心をしました。王子が星を離れる時、バラは、本当は王子のことが好きだったこと、自分がわがままであったことを告白しました。でも、自分が泣いているのを見せたくなかったので、早く去るようにと言いました。

　自分の星を離れて、地球にやってきた王子は、地球上の様々な場所を巡り歩き、最後に狐と出会いました。王子が狐に、「ぼくはお友達を探しているんだ」と話しかけると、狐は、友達の関係になるまでには、お互いが忍耐をもって、かけがえのない時間を過ごさなければならないこと、そして、一番大切なことは目には見えないこと、などを教えてくれました。王子は、その時、バラのことを思い出しました。地球上のいかに多くのバラより、かけがえのない時間を過ごしたあのバラが、自分にとって大切なことに気づかされたのです。

　一番大切なものは目に見えません。イエス様も、私たちの目には見えませんが、私たちのそばにいつも共にいてくださる、大切なお方なのです。