いかがお過ごしでしょうか。せんげん台教会の川栄智章です。
アンデルセンの「ある母親の物語」をご存じでしょうか。
ある寒い日の夜、死神が、母のもとから子供を連れ去って行きました。わが子を取り返すため、母は急いで家を飛び出し、死神を追いかけます。すると、母の進む道に、暗闇がはだかりました。暗闇の妨害を乗り越えると、次に、茨が立ちはだかりました。茨は、わたしを抱いてくれたらここを通してやると言います。
母は、茨のとげによって血まみれになりながら、茨を抱いて乗り越えると、次に湖が、そして、墓守の老婦人が立ちはだかりました。母は、自分の体の一部を引き換えにし、一つずつ妨害を乗り越え、ついに、死神に追いつくことができました。そこは温室で、人間の寿命が草花として現わされていました。
死神は、ここまで来ることができた母の愛情に驚きながら、自分は温室の草花を天国に移し替える庭師に過ぎないことを説明し、母の目の前にある二つの草花の将来を見せてやりました。一つは幸せな生涯、もう一つは不幸な生涯です。そして、そのうちの一つが、この子だと言うのです。それを聞いた母は、大変な衝撃を受けました。そして、わが子が幸せになるのなら、この世であれ、天国であれ、神様の御心にお委ねします、という祈りを捧げることができました。
聖書の神は、わたしたちの思いを超えて、真の幸いを与える計画を持っておられます。この神にすべてを委ねることができるのです。