あさのことば 2023年6月16日(金)放送    あさのことば宛のメールはこちらのフォームから送信ください

坂井孝宏(湘南恩寵教会牧師)

坂井孝宏(湘南恩寵教会牧師)

メッセージ: 詩編71編の祈りに心を合わせて



 ご機嫌いかがですか。湘南恩寵教会の坂井です。
 今週は、「詩編の祈りに心を合わせて」のシリーズでお送りしてきましたが、最後は、詩編の71編です。

 この詩編にもね、ほんとに印象深い祈りの言葉があります。こういう言葉なんですけど、「老いの日にも見放さず わたしに力が尽きても捨て去らないでください。」(詩編71:9)あるいは、こんな風にも言われます。「わたしが老いて白髪になっても 神よ、どうか捨て去らないでください。」(詩編71:18)

 なんか…ね、なんかさみしい感じがしますね。あの、実は私は、今年で48歳になるんですが、正直言ってまだあんまり、「老い」ということを自覚したことはありません。私の周囲では、だんだんみんな老眼になったりしてるんですけれども、幸いまだそれもありませんので、調子に乗って若ぶってたりするんですけどね、そうやって「老い」に抗っていること自体がもうおじさんの証拠かもしれませんけど。皆さんはいかがでしょうか。老いていく自分と向き合わざるを得ないという方にとっては、切ない響きを持つ祈りの言葉かもしれません。

 ただ…ただこの詩編71編っていうのは、全体としてはそういうさみしい感じゃなくって、神を信頼して人生を積み重ねてきた人の、もう堂々たる信仰告白であり、感謝の歌なんです。「老いの日にも見捨てないでください」って願うのは、必ず見捨てられることはないって信じてるからです。私が老いて白髪になろうとも、神が必ず最後まで背負い通してくださるって、深く信頼しているからです。そういう確信に生きることができるっていうのは、とても幸いなことではないでしょうか。

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