いかがお過ごしですか。船橋高根教会の牧師の小峯明です。
日本では、子どもの人格を重んじ、子どもの幸福をはかると共に、母に感謝する日として、「こどもの日」が制定されました。そのこどもの日に与えられた聖書の言葉は、シメオンが、神殿に連れて来られた赤ちゃんのイエス様を見て、「わたしはこの目であなたの救いを見た」(ルカ2:30)と語った言葉です。
シメオンは、神様に導かれて、救い主に会うまでは決して死なないとのお告げを受けていました。そのシメオンが、赤ちゃんのイエス様を抱いて、この赤ちゃんが、約束のメシア、救い主であると示されて、神様を賛美したわけです。わたしたちも、自分の救いを見たいと思います。困っている自分が救われたら、ありがたいと思うでしょう。仕事が上手く行けば、わたしたちは助かります。病気が治れば、退院できます。それもわたしたちの救いでしょう。
しかし、ここでシメオンが見たのは、「あなたの救い」です。わたしの救いではなく、「あなたの救い」と語りました。他人の救いを見て、わたしたちは、良かったねと思いますが、自分は不幸なままであれば、複雑です。「あなたの」ではなく、「わたしの」救いはどうなったのかと思うでしょう。
ここでシメオンが「あなた」と語るのは、神様です。シメオンは、神の救いの計画の実現を、赤ちゃんのイエス様に見ています。ですから、神様を賛美しました。シメオンは、イスラエルの慰められることを待ち望んでいました。わたしたちは、日本が慰められることをいつも考えているでしょうか。しかし、神様は、日本とわたしたちをも慰めるために、イエス様を遣わしてくださいました。
シメオンは、イエス様を「異邦人を照らす啓示の光」(ルカ2:32)と歌いました。この異邦人の中に、わたしたち日本人も入っています。神様の救いは、わたしたちの救いです。イエス様は、あなたを救う神の計画のために来られたのです。