あさのことば 2023年5月 2日(火)放送    あさのことば宛のメールはこちらのフォームから送信ください

小峯明(船橋高根教会牧師)

小峯明(船橋高根教会牧師)

メッセージ: パンの誘惑



 いかがお過ごしですか。船橋高根教会の牧師の小峯明です。
 イエス様が、この世界で公の働きをされるに先立って、荒れ野で40日間、悪魔からの誘惑を受けられました。(ルカ4:1-4参照)

 最初の人アダムも、神様に創造されてエデンの園で暮らしていましたが、悪魔からの誘惑を受けて、堕落してしまいました。そして、神様の裁きを受けて死ぬ者となり、楽園を追放されました。悪魔は、アダムの代わりに来られたイエス様を誘惑して、神様の計画を台無しにしようとします。イエス様は、荒れ野で40日間断食をされました。荒れ野に行ったのは誘惑を受けるためですが、断食は、祈りのためだったと思います。

 そして、40日間の祈りの期間が終わって、空腹を覚えられました。その時を狙って、悪魔は仕掛けてきます。確かに空腹は、わたしたちにとっても誘惑です。お腹がすくといらいらします。気候変動や災害などで食料危機が来れば、暴動が起こるかも知れません。東日本大震災の時には、私の町でも、スーパーの食品の棚が空になりました。被災地では、援助物資が届くまで、空腹に耐えなければなりませんでした。そんな危機に遭遇したら、誰もが冷静ではいられないかも知れません。

 そこで悪魔は、空腹のイエス様に、あなたは神の子なのだから、神の子としての力を用いて、石にパンになるように命じたらどうだと語りました。イエス様は神の子ですから、そんなことは簡単です。しかし、イエス様は、空腹ではあっても、ご自分を救うために来られたのではありません。そうではなくて、様々な問題で危機に直面するわたしたちを助けるために来られました。ですから、悪魔に対して、「人はパンだけで生きるものではない」(ルカ4:4、申8:3参照)と旧約聖書の言葉を語り、悪魔を退けました。

 パンは大切です。しかし、神の教えに信頼し、イエス様を遣わされた神の愛を知ることが、大切です。

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