おはようございます。筑波みことば教会の朴徹です。
新約聖書マルコによる福音書10章には、イエス様が子どもたちを祝福するエピソードが描かれています。
新約聖書の舞台である、いまからおよそ2千年前のイスラエルの社会では、子どもは、今日のように人格のある一人の人間として、その存在を認められていませんでした。病人や、社会の外に置かれた異邦人と同じく、最も弱く、小さな存在として扱われていました。
あるとき、人々が子どもたちを連れて、イエス様のもとに来るのを見て、弟子たちは彼らを叱りました。イエス様のお働きの邪魔になると思ったのかもしれません。しかし、イエス様は、「神の国はこのような者たちのものである。」(マルコ10:14)と言って、ご自分を慕い求める子どもたちを抱き上げ、そして、手を置いて祝福されました(マルコ10:16参照)。イエス様は、どんなに小さくて、弱い者であっても、愛して受け入れてくださる、ということがここに示されています。
神様の前に、人間はみんな「小さな存在」です。認めたくないかもしれませんが、生きれば生きるほど、自分の存在の小ささ、無力さに気づかされて、落胆することもあります。そんな小さな自分を認めたくなくて、背伸びをしたりすることもあるでしょう。けれども、私たちに必要なことは、そういうことでありません。
私たちに必要なことは何か。それは、イエス様のもとに行くことです。「小さな者」のまま、イエス様のもとに行き、抱き上げられ、祝福されることです。「神の国」という大きなプレゼントを与えるために、イエス様は今も、最も小さな者たちをご自分のもとに招いておられます。