いかがお過ごしでしょうか。せんげん台教会の川栄智章です。
青い鳥の作者メーテルリンクは、親から信仰教育を受けて育ちました。
クリスマスイブの日、よその家は、美味しいものを食べながら楽しく過ごすのですが、貧しい家庭のチルチルとミチルの家には、何の飾りつけもありません。窓から外の世界を眺めるしかありませんでした。
ある日、魔法使いのおばあさんがやってきて、幸せをもたらす青い鳥を探してほしいと頼まれたため、チルチルとミチルは、いざ青い鳥を探す旅に出発しました。しかし、「思い出の国」にも「夜の国」にも「幸せな花畑」にも、青い鳥を見つけることは出来ませんでした。
結局、チルチルとミチルは、自分たちの家に戻ってくると、そこには、平凡に思える幸せがたくさんあることに気づきました。健康な体、きれいな空気、寒い日の暖かい暖炉、家族そろっての食事などです。これらが真の幸せでした。その時、家で飼っていた籠の中の鳥が、青くなったのです。実は青い鳥は、チルチルとミチルの身近にいたのでした。
この物語を通して、作者は、私たちの目に見える世界が全てなのではなく、目に見えない永遠の世界があるということを信じてほしい、と願っていたのだと思います。愛・真理・正義など、目に見えないものこそ、いつまでも朽ちることなく、真に価値があるものだからです。そして青い鳥とは、私たちといつも共におられるイエス様のことを言っているのではないでしょうか。