いかがお過ごしでしょうか。せんげん台教会の川栄智章です。
「人生で一番の幸せは愛されることです」と遺言を残したビィクトル・ユーゴーは、レ・ミゼラブルの作者です。
主人公のジャンバルジャンは、飢えた家族のためにパン1斤を盗んだ罪で、19年間服役し、出所したばかりでした。しかし、誰も彼を迎えてくれず、一晩泊まる場所さえなかったため、教会に行くことにしました。
すると、神父は、彼のことを名前で呼んでくれて、兄弟のように温かく接してくれました。「神父様、今日私に食事をくださり、泊めてくださったお礼です。少しですがこれを受け取ってください。」と言うと、神父は、「私は代価を望んでいません。神様も私を代価なしで赦してくださったので、私もあなたに神様の愛を施しただけです。あなたのために死んでくださったイエス様を覚えてください。」と言いました。
その夜、ジャンバルジャンは、食堂にあった銀食器を盗んでいくのですが、すぐに警察に捕まり、手錠を掛けられ、再び、神父の下に連れられました。ところが、神父は彼をかばい、「なぜ銀の燭台は持って行かなかったのか、これも一緒に差し上げたのに。」と言ったのです。神父の好意を裏切り、赦される価値もない自分に、なおも愛が注がれた時、ジャンバルジャンは、神父の愛が、神の愛であることに気づかされたのです。
イエス様とは、本当に赦される価値のない私たちを、なお愛してくださるお方です。こんなお方がおられるのです。