川栄智章（せんげん台教会牧師）

メッセージ： 私たちの代わりに死んでくださったイエス様

　いかがお過ごしでしょうか。せんげん台教会の川栄智章です。
　作家マーク・トウェインは、「王子と乞食」という物語を書きました。

　ロンドンのスラム街で生まれ育った、貧しい少年のトムは、ひょんなことから、国王の宮殿に侵入してしまい、そこで、イギリスのエドワード王子とばったり対面することになりました。二人の顔は瓜二つで、身に着けていた服を取り換えた時、どちらが本当の王子なのかわからなくなるほどでした。

　エドワード王子は、お互いの服を取り換えて過ごしてみないかと提案し、トムは、宮殿に残り、エドワード王子は、スラム街に向かいました。二人は、これまでとは全く違う環境を経験していくことになります。特に、エドワード王子は、物乞いとして追い出された後、本当は自分が王子であることを叫びましたが、誰も信じてくれません。そして、トムのお父さんの下で、数えきれないほど殴られ、それ以外にも、様々な苦しい体験をしなければなりませんでした。

　この物語は、聖書の中で、神の子イエスが、人間の姿を取って来られたことを暗示しているように思われます。神の子が、私たちの受けるべき罪の刑罰を、十字架上で代わりに受けてくださり、私たちの罪を赦してくださり、信じる者たちを、神の家族として受け入れて下さいました。まるでイエス様が、この世に来られ、私たちにイエス様の服を着せてくださり、代わりに、イエス様が、私たちの汚れた服を着てくださったかのようにです。