いかがお過ごしでしょうか。東京教会の野島邦夫です。
イエスの十二弟子の中で、よく名が知られているのは、ペトロ、ヨハネでしょうか。そして別の悪い意味で、イスカリオテのユダでしょう。イエスを裏切って、十字架の死に追いやりましたから。今回のシリーズでは、このユダを巡って考えています。
彼には、「裏切者」というレッテルが付いて回ります。数十年後に書かれた福音書で、イエスが十二人を弟子にされた時の記事でも、「このユダがイエスを裏切った」(マルコ3:19)と添え書きされます。
不思議なのは、最後の晩餐の時、イエスは、「わたしは、どのような人々を(十二弟子に)選び出したか分かっている。」(ヨハネ13:18)と言われたことです。それがユダの裏切りであるのは、続くイエスの「『わたしのパンを食べている者が、わたしに逆らった』という聖書の言葉は実現しなければならない。」(ヨハネ13:18)、という言葉からわかります。
いつから、どこまで、どうして、イエスはこれから起こることを知っておられるのか…これは、大変難しい問題です。その全体はとてもわかりません。ただ、これは一般的な予知・全知ということではない、それはハッキリしています。
イエスは、神のことばに従って歩んでおられます。そこには予言も含まれます。神の予言を確かだとすることが、神がこれからされる救いの意志実現を予め知ることになる。これは、私たちにも大切な聖書予言の読み方です。