おはようございます。花見川キリスト教会牧師の中山仰です。
私たちが外国へ行った時に、言葉の壁以上に、ある種の居心地の悪さを感じるのではないでしょうか。精神分析学者の学説によると、私たち日本人は、他者との触れ合いを、自分にとってヨソモノと出会うように感じるので、どうしても不安を感じてしまうそうです。そのような自己確立の難しい状態を、成長しても子供のままの状態の「モラトリアム」というそうです。
ある時、ユダヤ人の中に、イエス・キリストが現れました。イエスは、「時は満ち、神の国は近づいた。悔い改めて福音を信じなさい」(マルコ1:15)と民衆に呼ばわりました。この宣言は、いわば「モラトリアムは過ぎた。決断しなければならない」と迫ったことになります。人生を自由気ままに生きて、都合の良い時にだけ神を求めたりと考えていると、「恵みの時、救いの日」(2コリント6:2参照)を失ってしまうことになるというのです。
これは、神の御子であるイエスの出現と共に、神の国は私たちに迫っているという宣教です。神の国が到来しつつあるのですから、良い知らせなのです。「悔い改めて福音を信じ」る決断をするときに、福音そのものであるイエスさまが、確実に救いを約束してくださいます。
それは、イエスが福音そのものであるのは、この方を信じる時に、この方の人格と結びつけられるからです。この方が神の独り子であるから、信じる私たちもまた神の子であるという、破格の恵みがここにあります。この方の招きに従って、自己の生き方を確立して、神の国に招かれてみませんか。