おはようございます。花見川キリスト教会牧師の中山仰です。
皆さんは、「ジョン万次郎」という人の名前を聞いたことがありますか。高知県の土佐清水の近くの中浜で生まれ育った万次郎は、船乗りとして初めて航海の折に、嵐で船が流されて、無人島に漂着します。沖を通りかかったアメリカの捕鯨船に助けられたのですが、日本は鎖国状態でしたので、日本には帰れずに、アメリカに同行します。そこで教育を受けた万次郎は、帰国の決意をしてお金を貯めます。
日本の近くを通る船に乗せてもらい、九州の沖から小舟で沖縄へ着き、九州へと向かいます。通常、海外へ出て行った者は受け入れられません。彼も牢屋へ繋がれてしまいます。ところがそこへ、ペリー率いる黒船が来航して、江戸幕府はその対応に追われます。その時、万次郎が脚光を浴びて、交渉役としての橋渡しをします。
もし万次郎がいなかったなら、不利な条件を飲まされたり、交渉次第では圧倒的な軍事力でもって、日本はこてんぱんにやっつけられていたことでしょう。万次郎は、救出してくれたジョン船長の影響もあって、クリスチャンとなっていました。神は、日本の救いのために彼を用いてくれたと、私は信じています。
万次郎だけではありません。神は、イスラエルの救出のために指導者モーセを用いて、奴隷の地エジプトから、彼らを脱出させています。そして何よりも、人類全体の救いのために、神の御子イエス・キリストを、私たちのためにこの世のお送りくださったではありませんか。ここに、御計画のままになされる神の愛があります。