おはようございます。花見川キリスト教会牧師の中山仰です。
イスラエルでは、通常の挨拶は、シャローム「平和があるように」です。特に親しい間柄や同じ信仰を持つ人々の間では、「ペレ―」という言葉を用いるそうです。この言葉は、「驚きに満ちている」とか、「不思議なこと」という意味があるそうです。
たとえば、母親が子供を起こす時、「ペレ―」と呼びかけて、目を開けた子供が「ペレ―」と答えます。このやりとりは、「起きなさい。驚きに充ちた一日が始まるのよ。」という母親の呼びかけに、子供は、「そうだよ、お母さん。すばらしい一日になるんだよ。」と応ずる挨拶を交わしていることになります。
その日が良いと思えることばかりではないかもしれません。何が起ころうとも、「ペレ―」という挨拶を交わすことによって、「そこに隠されている驚きに心を開こう」と確認し合うことになります。
旧約聖書の詩編118編23節に、「これは主の御業 わたしたちの目には驚くべきこと。」と、「ペレ―」という言葉が使われています。その前の節には、「家を建てる者の退けた石が 隅の親石となった。」(詩編118:22)とあります。人間が邪魔なものとして排除した出来事のなかに、実は、歴史の礎石となる出来事がある、と詩人は見ています。
その出来事こそ、人の思いをはるかに越えた、大いなる方のご存在であります。そのお方こそ、イエス・キリストです。神のペレ―とは、人となられたイエスさまの到来ですから、全世界の民の上に、その喜びの驚きやすばらしさが溢れて来ます。そのような人生を生きてみませんか。