いかがお過ごしですか。上福岡教会の杉山です。
聖書を読みますと、たまに「神の国」という言葉が出てきます。
これは、もちろん、特定の国のことではありません。例えば、神を信じているAという国は、神が守っているから「神の国」で、それに敵対しているBという国は、A国に逆らっているから「悪魔の国」、というようなことは全くありませんし、聖書は、そんなことは教えていません。むしろ、もし、対立し合い、殺し合っている国があるとすれば、それはいずれも、神の国からほど遠いというのが事実でしょう。それは何も、わたしが勝手に決めつけているのではありません。
イエスはこう語りました。「神の国は、見える形では来ない。『ここにある』『あそこにある』と言えるものでもない。」(ルカ17:20-21)ここが、この場所が神の国だと言える場所は、実はどこにも存在していないというのです。この所が特別に清い、こちらは汚れている、ということもないのです。
では、神の国はどこにあるのか、と言いますと、聖書はこう続いています。「実に、神の国はあなたがたの間にあるのだ。」(ルカ17:21)「神の国」という言葉は、「神の支配」の意味もあります。神の影響力とも言えます。
今、イエスの言葉に耳を傾けている。一人でも、教会の礼拝に参加してでも、聖書の言葉に出会って、これは面白い、と思い始めていませんか。そんな方がもしおられるのなら、そこには、神の言葉が届いているのです。その所に、まさに、私たちの住みますこの世界の片隅に、神の国が現れ始めているのです。