東北あさのことば 2023年7月8日(土)放送  東北あさのことば宛のメールはこちらのフォームから送信ください

尾崎純(東仙台教会牧師)

尾崎純(東仙台教会牧師)

メッセージ: 十字架の愛



 おはようございます。日本キリスト改革派の東仙台教会で牧師をしております、尾崎純と申します。
 「愛」という言葉を聞くと、ロマンチックで温かいものをイメージします。しかし、聖書は、十字架こそ愛であると言います。神の子が、人のために、人の罪を背負って、代わりに罰を受け、命を投げ出したのです。

 ある高層ビルで、火事が起こりました。12階から出火して、上の階に燃え広がったのです。その15階に、20代のお母さんと3才の男の子がいました。お母さんは、自分の服と部屋にかかっていたカーテンを男の子に巻き付けると、息子を抱きかかえて、窓から飛び降りました。お母さんは即死。しかし、お母さんの体がクッションになって、男の子はかすり傷だけで助かりました。

 ただ、この出来事には不思議な点があります。専門家によると、15階の高さから飛び降りると、あまりのスピードのため、普通は失神するのだそうです。仮に、気を失わなかったとしても、落下速度が時速100キロ以上に達してしまうため、子供を抱きかかえ続けることは、女性の力ではまず不可能。お母さんは、どれくらいの思いで、どれくらいの力で、我が子を抱きしめていたでしょうか。

 十字架の愛も同じです。キリストは、信じられないような強い力で、文字通り必死に、私たちを抱きしめていてくださるのです。

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