山下正雄（ラジオ牧師）

メッセージ： 井戸端での会話

　ご機嫌いかがですか。ラジオ牧師の山下正雄です。
　太陽が高く上ったころに、水を汲みに行く人はあまりいません。行くなら涼しいうちにです。しかし、ヨハネによる福音書の4章に登場する女性は、わざわざ人のいない正午を狙って、井戸に来ています。

　それには事情がありました。この女性は、訳あって五人の男性と結婚離婚を繰り返し、今一緒に住んでいる男性は、正式な夫ではなかったからです。それだけで、人々は、好奇心の目でこの女性を見たことでしょう。

　ところが、誰もいないと思ったそのお昼の井戸端に、イエス・キリストがいらっしゃいました。何気ない二人の会話から、この女性が本当に求めていたことが、明らかになってきます。この女性は、キリストに尋ねます。「わたしどもの先祖はこの山で礼拝しましたが、あなたがたは、礼拝すべき場所はエルサレムにあると言っています。」（ヨハネ4:19）

　彼女自身も、そんなことが口をついて出るとは思ってもいなかったでしょう。この女性の長年の願いは、まことの神を正しく礼拝することでした。キリストと出会うときに、心の願いが明らかにされ、正しい道ヘと導かれるのです。

　きょうのみ言葉「まことの礼拝をする者たちが、霊と真理をもって父を礼拝する時が来る。今がその時である。なぜなら、父はこのように礼拝する者を求めておられるからだ。」ヨハネによる福音書4章23節