山下正雄（ラジオ牧師）

メッセージ： 心を守れ

　おはようございます。ラジオ牧師の山下正雄です。
　「知恵はどこに宿るのですか」と尋ねられたら、たいていの人は、頭を指して「ここです」と答えるでしょう。知恵が頭の働きに関係していると、ほとんどの人は感覚的にそう捉えているはずです。ところが聖書には、「心に知恵のある者」（出エジプト35:10）という、面白い表現が出てきます。神が臨在される幕屋を造るとき、「心に知恵のある者」がその仕事に関わりました。

　旧約聖書箴言の中にも、「心に知恵のある人は聡明な人と呼ばれる」（箴言16:21）という言葉があります。やはり「頭」ではなく、「心」に知恵がある人です。そこから考えると、同じ箴言が、「何を守るよりも、自分の心を守れ」（箴言4:23）と語っているのもうなずけます。神から授かる知恵によって人は正しく生き、その知恵は、心に蓄えられるのですから、何よりも心を守れと言われるのは当然です。

　この心は、簡単に他のものによって、占拠されてしまいやすいものです。傲慢、敵意、争い、そねみ、怒り、利己心、ねたみ、恨み、嘘。数え上げたらキリがありません。そうであればこそ、心を守ることは、何にもまして大切です。

　きょうの聖書の言葉「何を守るよりも、自分の心を守れ。そこに命の源がある。」旧約聖書箴言4章23節