キリストへの時間 2021年6月20日(日)放送  キリストへの時間宛のメールはこちらのフォームから送信ください

高内信嗣(山田教会牧師)

高内信嗣(山田教会牧師)

メッセージ: 暗闇を照らす光

【高知放送】
     

【南海放送】
     

 おはようございます。高知県香美市にある山田教会で牧師をしています、高内信嗣と申します。
 私が高知県に住み始めて丸4年になろうとしています。高知県の魅力はまず、食べ物がおいしいことです。初めて来たときは魚と野菜の新鮮さに驚きました。もう一つの魅力は自然が豊かということです。山、川、海。どれも名スポットがあり、それぞれとても美しいです。私が住んでいる香美市は徳島の県境までありまして、北の方は山の中で、自然が豊かです。

 今6月ですが、6月は田舎にとってとても楽しみなことがあります。それは蛍です。私は高知県に住むまで蛍を見たことがなかったのですが、知人に案内をされて2年前に初めて蛍を見に行きました。私が行った場所は山の中の小川が流れているところで、蛍にとって良い環境がそろっている場所でした。周りには街灯もなく、本当に真っ暗な中で蛍の光だけが無数に輝いているのです。言葉で伝えるのは限界がありますが、あれほど幻想的な光景を見たことがありません。もちろんイルミネーションや夜景スポットも綺麗です。ですが人工的な光よりも蛍の光の方がずっと美しく感じました。時間を忘れて、ずっと蛍の光を眺めていたことを思い出します。

 さて、蛍のお話をしましたが、実は聖書の中にも「光」という言葉が出てきます。そして聖書は「光」をとても大切な言葉として教えています。聖書の一番初めの部分に、神さまが世界をお造りになった天地創造の物語が記されています。聖書にはこう書かれています。「地は混沌であって、闇が深淵の面にあり、神の霊が水の面を動いていた。神は言われた。『光あれ。』こうして、光があった。」(創世記1:2-3)まだ世界がぐちゃぐちゃで、闇が水の表面を漂っているという何の希望もないところで、神さまが一言「光あれ」とおっしゃったことによって、世界に光が差し込まれたと聖書は語ります。世界に神様のあたたかな光が差し込まれたのです。

 でも、今の世界は闇に包まれているように思える時がないでしょうか。それは間違いではありません。聖書は人間が罪を持っていると教えています。人間は神と人を完全に愛することはできません。人間は自分を神さまのように思い、人を虐げます。それゆえに弱者がもがき苦しんでいます。私たちの生きる世界には暗い影が潜んでいます。見方によればそれは希望のない闇の世界とも言えるでしょうか。

 しかし、聖書はこう言っています。「わたしは世の光である。わたしに従う者は暗闇の中を歩かず、命の光を持つ。」(ヨハネ8:12)これはイエス様のお言葉です。イエス様はこの世界の光です。私たちが暗闇だと感じてしまう世界を照らす光です。希望がないと思ってしまっても、イエス様は世界を照らしてくれます。光であるイエス様と一緒に生きるならば、暗闇の中を歩くことはないと聖書は教えています。

 今朝、この放送を聞いているあなたのそばに、イエス様はいてくれています。蛍もいいですが、ぜひイエス様の光に目を向けてみませんか。光であるイエス様は今、あなたを照らしてくれています。



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