ごきげんいかがですか。東川口教会の櫻井良一です。
あなたは「これがなかったら自分の人生はもっとうまくいったのに。」と、自分の持っている欠点や弱さに悩んだことがありませんか。
聖書に登場するパウロという人は、ユダヤ人として子どもの時から聖書の訓練を受けて育ちました。当時彼の学んだ教育では、人間は自分の力でがんばって神さまに喜ばれる者になる必要があると教えられていました。ですから彼は、自分が持っている欠点を克服するために努力し続けたのです。そればかりではなく、パウロはキリストを信じる人たちを神様に喜ばれない存在と考えて、彼らを捕らえて牢屋に送ることもしたのです。
そんなパウロの人生が大転換するのは、復活されたイエスさまが彼の前に現れたときからです。彼はその体験の後、イエスさまを信じ、その教えを伝える熱心な使徒に変えられました。しかし、パウロが何よりも大きく変えられたのは、イエスさまを信じることで自分の弱さを受け入れることができる人になったことです。なぜなら、彼は自分の弱さも神さまから与えられたものであり、大切なものであるということをイエスさまから教えていただいたからです。だからパウロの弱さはこの後、彼の人生を豊かにさせる大切な宝ものとなったのです。
聖書の言葉「すると主は、『わたしの恵みはあなたに十分である。力は弱さの中でこそ十分に発揮されるのだ』と言われました。だから、キリストの力がわたしの内に宿るように、むしろ大いに喜んで自分の弱さを誇りましょう。」コリントの信徒への手紙二 12章9節