いかがお過ごしでしょうか。東京練馬の光が丘キリスト教会で牧師をしております、尾崎純と申します。
マタイによる福音書の9章9節からの場面で、イエス様は徴税人のマタイを弟子にします。その方法は、収税所に座っているマタイに一言、「わたしに従いなさい」と声をかけるというものでした。それだけでマタイはイエス様に従ったのです。
徴税人というのは、ローマ帝国のために税金を集めるのが仕事でしたが、神の民からお金を奪って異邦人にささげているということで、大変に評判の悪い仕事でもありました。マタイはそのような自分の仕事について悩んでいたのかもしれませんが、聖書にはそのようなことは書かれていません。ここに示されているのは神の言葉の力です。体が麻痺して動けない人に対してイエス様が一言、「起き上がって床を担ぎ、家に帰りなさい」(マタイ9:6)と言うとその通りになったように、この時には「わたしに従いなさい」という言葉が、マタイにおいてその通りに実現したのです。
「わたしに従いなさい」とだけ言われて、後について行ったら、何か大変なことになるような気がします。しかし、行った先はマタイ自身の家でした。自分の家で何をしたのでしょうか。イエス様が招いていた人々と一緒に食事をしたのです。それはまるで教会のようです。
私たちも皆、マタイです。「わたしに従いなさい」という言葉が実現して、私たちは教会に集うようになり、そこで互いにまじわりながら、イエス様から養いを受けているのです。