おはようございます。ラジオ牧師の山下正雄です。
明日2月21日は「漱石の日」といわれています。夏目漱石といえば、『坊ちゃん』や『こころ』などの小説を残した明治の文豪として有名です。その漱石が明治44年2月21日に、文部省から文学博士の称号を与えられるとの連絡を受けた時、「自分には肩書は必要ない」と辞退してしまったために、この日を「漱石の日」と呼ぶようになったそうです。肩書に頼らずに実力で認められるだけの才能をもった漱石だからこそ、そういうことができたのでしょう。
ところで、キリスト信者のことを「クリスチャン」と呼びますが、その意味は「キリストのもの」とか「キリストに属するもの」という意味のギリシア語に由来しています。もともとは周りの人々が付けた呼び名だといわれています。言ってみれば、お仕着せられた肩書です。
しかし、クリスチャンたちはこの肩書を返上するどころか、いつの間にか自分たちの呼び名としてしまいました。というのも「キリストのもの」という言葉は、キリスト教の本質を言い表しているからです。まさに、神の恵みによってキリストのものとされているのが、クリスチャンの本質だからです。
きょうの聖書の言葉…「キリストがわたしたちのために御自身を献げられたのは、わたしたちをあらゆる不法から贖い出し、良い行いに熱心な民を御自分のものとして清めるためだったのです。」テトスへの手紙2章14節