ごきげんいかがでしょうか。草加松原教会の川杉安美です。
聖書は、美しい話や立派な信仰者の話ばかりではありません。人間の醜さや悪も赤裸々に示します。イスラエル王国の2代目の王であるダビデ王は、紀元前1010年から970年ごろまで、約40年間国を治めました。その中で最大の失敗ともいえる事件が、バト・シェバ事件です。(以下サムエル記下11-12章参照)
ダビデが王宮の屋上を散歩していると、一人の美しい女が水を浴びているのを見ます。その女は、ダビデの部下であるウリヤの妻バト・シェバでした。ウリヤは戦争に行っています。それでダビデはバト・シェバを召し入れ、床を共にしてしまいます。バト・シェバは子を宿します。ダビデ王はそれを何とかうまくごまかそうと画策します。しかし、うまくいきません。
結局、部下のウリヤをわざと戦争の最前線に送りこみ、戦死させてしまいます。そしてバト・シェバを自分のものにしてしまいました。姦淫と殺人のひどい罪といわざるを得ません。これはどうやっても取り返しのつかない罪です。
うまくやったと思ったダビデでしたが、神様が預言者ナタンを遣わし、その罪を指摘します。神様から指摘され、ダビデは心から悔い改めました。バト・シェバが宿した子が死ぬという懲らしめを受けなければなりませんでした。しかし、神様はダビデを赦しました。
やがてダビデとバト・シェバから、3代目の王ソロモンが誕生することになります。今日でも、取り返しのつかない罪が、主イエス・キリストを信じるなら赦されるのです。