おはようございます。ラジオ牧師の山下正雄です。
今朝目覚めて、一番に心の中で発した言葉、それはいったい何だったでしょう。「もう朝かぁ。」というつぶやきでしょうか。「今日も頑張るぞ!」という自分への励ましでしょうか。あるいは、何も心の中に思うこともなく、床を飛び出して、一日のなすべきことを始めたでしょうか。
旧約聖書の詩編の中にこういう言葉があります。「主よ、朝ごとに、わたしの声を聞いてください。」詩編の第5編に出てくる言葉です。少なくともこの言葉からわかることは、この詩編の作者は、朝毎に神に対して祈っていたということです。神への祈りをもって始める一日です。
こう書くと、何と信仰深い、穏やかな一日の始まりを迎えているのだろうか、と想像するかもしれません。しかしこの詩編第5編は、決して穏やかな朝の祈りではありません。名誉を辱められ、虚しさや偽りだらけの人びとに囲まれた人の祈りです。毎朝そんな苦しい内容を祈らなければならないとすれば、それはもはや祈りというよりはつぶやきに近いかもしれません。しかし、そんなつぶやきともうめきとも取れない朝毎の言葉に、神は耳を傾けてくださいます。
きょうのみ言葉…「主よ、朝ごとに、わたしの声を聞いてください。朝ごとに、わたしは御前に訴え出て、あなたを仰ぎ望みます。」詩編5編4節