いかがお過ごしでしょうか。最近、池袋でも集会を始めた光が丘キリスト教会の牧師、尾崎純です。
マタイによる福音書8章5節からのところで、ローマ帝国の軍隊の百人隊長という人が、病気で苦しんでいる自分の奴隷を助けてほしいとキリストにお願いしました。これは実は大変なことではないかと思うのです。イスラエルを支配しているローマ帝国の人間が、イスラエル人に助けを求めているのです。支配者が、支配されている側に助けを求めているのです。
多くの人は、自分の立場というものを重んじます。そして、それに基づいて行動します。会社の中で、上司が部下に頭を下げるようなことがどれほどあるでしょうか。学校の中で、先輩が後輩に頭を下げることがどれほどあるでしょうか。この百人隊長は、立場というものを乗り越えて、キリストに求めたのです。
この人の部下の中には、キリストにお願いすることを良く思わない人もいたことでしょう。イスラエルの人たちからしても、好ましくないと思う人もいたことでしょう。しかし、この人は自分のためではなく人のために、自分の立場を捨てたのです。そして、その結果、この人の奴隷は病気がいやされたのです。
私たちもここで問われています。あなたは自分の立場にこだわっていないか。自分の常識にこだわっていないか。私たちが自分のこだわりを捨てれば、私たちはもっと大きな恵みをいただけると、今日、聖書は私たちに語りかけているのです。