いかがお過ごしですか。船橋高根教会の牧師の小峯明です。
何か理由を見つけて人より優位に立とうとする行動を、マウンティングと呼ぶそうです。組織や集団にはそれぞれの役割と序列があるでしょう。その序列が見えにくい集団では互いに牽制し、学歴や就職先や年収や、様々なことで序列をつけて優位に立とうとする者も出てくるかも知れません。同じ程度の者同志が複数集団にいることがわかると、互いに火花を散らして分裂するかも知れません。
イエス様の弟子たちもイエス様に、誰が一番偉いのでしょうかと尋ねました。するとイエス様は、一人の子供を呼び寄せ、弟子たちの中に立たせて、「自分を低くして、この子供のようになる人が、天の国で一番偉いのだ。」(マタイ18:4)と言われました。
今は少子化の時代ですから、子供たちは大切にされますが、イエス様の時代には子供は無力で何もできない存在であり、自力では生きていけない価値のない存在でした。ですから、子供は親に頼るしかありません。そのように、自分の無力さを知り、ただイエス様に頼る人が偉いのです。その子供のような無力さと弱さと謙遜さを示されたのがイエス様です。
それがイエス様の十字架による死で示されました。イエス様は全世界を造られるほどの力を持つ神であり、神の子です。世界の王でもあられます。しかしその方が、わたしたちのために身を低くして、無力さと弱さの中に降りてくださり、わたしたちを死と滅びから救い出してくださいました。ですから、わたしたちがイエス様に出会い、信ずるときにイエス様の低く、謙遜な生きかたに倣いはじめます。人々よりも優位に立つのではなく、人々に仕える歩みをイエス様と共に始めるのです。