おはようございます。仙台教会の風間義信です。
イエス・キリストは多くのたとえを上手に使って、ご自身や私たちのことを語ってくださいました。その一つが、ヨハネによる福音書10章11節にあります「わたしは良い羊飼いである。良い羊飼いは羊のために命を捨てる。」というものです。
命を捨てるといいましても、何も軽く扱っているわけではありません。キリストは十字架の上で「父よ、わたしの霊を御手にゆだねます。」と言われましたように、わたしの人生を神にゆだねます、お返ししますということです。つまり、自分の思いを遥かに超えた神のご計画の中にお任せしますからどうぞよろしくお願いします、との心からの信頼です。
けれども、委ねようとしないで自分で握っていたいと思う、人にはそういう誘惑があります。だからこそ、そのぬぐいきれない思いをすべて担って、イエス・キリストは命を捨ててくださいました。捨てたものが命ということは、最も大切なものを神にお返しするということです。ですからそれは、自らを粗末にしたのではありません。自分の思い通りにならないからやけを起こしてしまうのは、その思いが命よりも重くなってしまったからです。
その命を最も良いように使ってくださいと神におまかせする、その道をイエス・キリストが開いてくださいました。こうしてゆだねるところから、こちらが神を揺り動かすのではなく、神に使っていただく人生へと変えられていくのです。