キリストへの時間 2019年9月29日(日)放送  キリストへの時間宛のメールはこちらのフォームから送信ください

高内信嗣(山田教会牧師)

高内信嗣(山田教会牧師)

メッセージ: 読書の秋-読者を引き付ける冒頭



 おはようございます。高知県香美市土佐山田町にある山田教会の牧師をしております、高内信嗣と申します。どうぞよろしくお願いいたします。お近くに来られた時はぜひ、山田教会にお立ち寄りください。

 さて、今は9月ですね。秋は一年の中で最も過ごしやすく、心地よく、多くの人から愛される季節ですね。食欲の秋、スポーツの秋、読書の秋。このように、さまざまなものに「秋」がつくのもこの季節の特徴です。「食欲の秋」と言えば、脂ののった秋刀魚。大根おろしをたっぷりかけて食べると最高ですよね。「スポーツの秋」は過ごしやすい気候なので、スポーツをするのに最高のシーズンです。私はランニングや卓球が好きなので、この季節に積極的に運動がしたいです。

 そしてなんといっても「読書の秋」です。涼しい秋は本が読みやすいですね。秋は「読書週間」もあり、聞いてくださっているあなたもたくさん本を読まれることでしょう。私もこの素晴らしいシーズン、いっぱい読書したいと思います!

 さて、読書つながりですが、本を開いて冒頭を読むだけで、その本の世界に引き込まれるという経験をしたことはないでしょうか。川端康成の有名な「雪国」。その冒頭は「国境の長いトンネルを抜けると雪国だった。」このフレーズは多くの人の頭に刻まれていますよね。冒頭で心つかまれると、この後、どうなるんだろうとドキドキするものです。

 実は、聖書という素晴らしい本も、冒頭から読者の心を引き込みます。その冒頭はこうですね。「初めに、神は天地を創造された。」

 聖書は冒頭部分から、神様がこの世界を造られたという、ものすごくスケールの大きい、壮大なところから話し始めます。まだ聖書を読んだことがない方も聖書を手にとって下さり、そのスケールの大きさによって聖書の世界に引き込まれてほしいと願っています。

 また聖書には「ヨハネによる福音書」という書物があります。こちらの書物の冒頭も、非常に読者を引き込む力を持っていると私は感じています。冒頭は次のように始まります。「初めに言があった。言は神と共にあった。言は神であった。」(1:1)

 いかがでしょうか。先ほどの、旧約聖書の冒頭部分ととてもよく似ていますね。おそらくこの福音書を書いた人は、旧約聖書の最初のフレーズを意識していたのだと思います。「言」とはイエス様のことです。神様は初めに天地を造られましたが、イエス様は初めからいらっしゃった。つまり、天地が造られる前からイエス様はいてくださったということです。

 たまに冒頭は引き付けられるが、中身が残念という本があります。ですが、聖書はそのような本ではありません。あなたをがっかりさせることはないのです。ヨハネによる福音書は続けてこういいます。「言は肉となって、わたしたちの間に宿られた。」(1:14)この世界が造られる前から存在しておられたイエス様が私たちのところに来てくださったと聖書は言うのです。

 そしてさらに読み進めると「神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。」(3:16)というフレーズが出てきます。神様がこの世界を愛してくださったからこそ、イエス様をこの世界に送ってくださったというのです。神様は愛するイエス様を私たちのもとへ送ってくださるまでに私たちを愛してくださいました。この世界が造られる前からいらっしゃるイエス様は、私たちのために命を投げ出してくださったのです。それは私たちが滅びずに命を受けるためだったのです。

 ぜひ聖書の冒頭から、聖書の世界に引き込まれてほしいと私は願っています。そこには神様があなたを愛し、救い出してくださる壮大なストーリーが記されてあります。読書の秋、ぜひ聖書を読んでみてください。あなたを励ます幸せがたっぷり詰まっていますよ。



※ホームページでは音楽著作権の関係上、一部をカットして放送しています。
Copyright (C) 2019 RCJ Media Ministry All Rights Reserved.