おはようございます。ごきげんいかがでしょうか。新所沢教会の長田と申します。
今週一週間、聖書の中に出てくるイエス様の呼び名「称号」を取り上げて、イエス様がいったいどんなお方であるかということを見てまいりました。
最後に一番大事な呼び名を取り上げます。それは「キリスト」です。クリスチャンであるかないかに限らず、イエス様のことは「イエス・キリスト」と呼びます。中には「キリスト」がイエス様の苗字であると思っている方もおられるかもしれません。けれども、福音書の中で、イエス様が「キリスト」と呼ばれている場面はほとんどありません。
「キリスト」というギリシャ語は「油注がれた人」という意味で、ヘブライ語の「メシア」という言葉の翻訳です。ヘブライ語の「メシア」は油を注がれた人という直接の意味にとどまらず、油を注がれて任命された、神様の特別の務めにつく人のことを指す言葉でした。古くは王様や神殿の祭司が油注がれて任命される人々でした。そこから発展して、イエス様の時代には、神様から遣わされる救い主が「メシア」「キリスト」と呼ばれるようになっていました。つまり「メシア」「キリスト」とは、神様から遣わされた救い主のことを指す言葉なのです。
イエス・キリストという呼び名は、救い主であるイエス様という意味の呼び名であり、イエス様は救い主であるという理解の表明でもあるのです。私たちを救ってくださるお方を、感謝と信仰を持って「イエス・キリスト」と呼んでまいりましょう。
聖書をお読みいたします。「つまり、ナザレのイエスのことです。神は、聖霊と力によってこの方を油注がれた者となさいました。」(使徒10:38)