ご機嫌いかがですか。ラジオ牧師の山下正雄です。
先日、とても面白い考えを聞かされました。それは「もし真の平和を実現したいなら、この世の中から人間をなくしてしまうのが一番」という考えです。確かにいつも争いを起こすのは、他ならない人間です。
けれども聖書の神は、諸悪の根源である人間を絶滅させることを望んではおられません。アダムの堕落以来、罪が全地にはびこる中で、神は洪水を起こして悪を一掃しようとなさいました。けれども、ノアとその家族を残して、人間を絶滅させることはなさいませんでした。
では、生き残ったノアたちが生み出した世界は、平和に満ちた世界だったでしょうか。巨大な塔を建設して、その名を天にも轟かせようとする傲慢に満ちた世界でした。放置しておけば、神に対してはもちろんのこと、人間に対してさえも傲慢極まりない世界に至りそうな勢いです。
しかしそれでも神は人類絶滅の道を選ばず、人間が生き続けることを望まれました。それは神が愚かだったからでしょうか。いいえ、そうではありません。神は憐れみと忍耐をもって人間の救いを計画しておられるからです。
今日の聖書の言葉「神の憐れみがあなたを悔い改めに導くことも知らないで、その豊かな慈愛と寛容と忍耐とを軽んじるのですか。」ローマの信徒への手紙2章4節