あさのことば 2019年11月24日(日)放送    あさのことば宛のメールはこちらのフォームから送信ください

山下正雄(ラジオ牧師)

山下正雄(ラジオ牧師)

メッセージ: ほんとうの終活



 おはようございます。ラジオ牧師の山下正雄です。
 死について語ることは、一般的に敬遠されがちです。しかし、キリスト教では「死」について話題にすることは、それほど敬遠されることではありません。というのは、キリスト教にとっては、救いと死の克服の問題は切り離すことができない関係だからです。

 聖書の教えでは、人間は本来死ぬべき存在ではありませんでした。聖書には「死」はアダムが犯した罪の結果であると記されています(ローマ5:12参照)。そうであればこそ、キリスト教では「死」の問題と切り離して救いを語ることはできません。

 ただ、キリスト教が語る「死」は、単なる肉体の死ではありません。命の源である神から離反すること、そのことが「死」であるといわれているからです。聖書には生きている人に対しても「罪のために死んでいる」という表現があるのはそのためです(エフェソ2:1参照)。
 そういう意味で、キリスト教的な「終活」には、命の源である神との関係の修復が不可欠です。この地上で生きているうちに、まことの命について考えること、これこそが本当の「終活」です。それがなければ、だれも平安のうちに地上を去ることはできません。

 今日の聖書の言葉「わたしはなんと惨めな人間なのでしょう。死に定められたこの体から、だれがわたしを救ってくれるでしょうか。」ローマの信徒への手紙7章24節

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