いかがお過ごしですか。新座志木教会の杉山です。
イエスはある時、弟子たちを教えてこのように言われました。「あなたがたが、私を一目見たいと願う時が来るが、見ることはできない。」(ルカ17:22参照)
これはイエスが地上を離れて、天に上げられた後のことを言った言葉です。その意味では、この教えは私たちにとっても大変身近な言葉と言えるでしょう。私たちもまた、イエスを直接この目で見たい、イエスが働いておられることを、奇跡のようなしるしで確かめられればいいのに、と思うことがあるからです。
しかしイエスは、だれかが「イエスはここにいる」というような人がいれば、十分警戒するようにと弟子たちに言われました。なぜならイエスの働きは、その力は、世の中を騒がせるような奇跡としてではなく、なんでもない日常の中で、私たち人間を通して現れるからです。それは、あの十字架における死によって、私たちが神から赦され、新しい人になったという事実によって、もう始まっています。
今年もあとひと月あまりですが、様々なことがあり、犯罪や、国同士の対立にみられるような醜い争いの様子が、新聞やテレビで、ネットで論じられ語られました。しかしそこでイエスは、弟子であるあなたたちは、一番大事なものが何であるのかを知ってほしい。二番目、三番目のことに飛びついてしまうのではなく、神が今、あなたたちの中で働いておられるという事実を、一番大切なこととして受け止めてほしい。それこそが、あなた達の命を確かにするのだから、と教えられたのです。