いかがお過ごしでしょうか。せんげん台教会牧師の川栄智章です。
イエス様は私たちの罪のために十字架にかかり、3日目に復活して贖いを完全に成就してくださいました。しかし、一人取り残された弟子がいました。それはペトロです。
ヨハネによる福音書21章において、復活したイエス様はガリラヤ湖畔に現れ、炭火をおこし、魚とパンの食卓を整え、弟子たちを招かれました。食事が終わると、ペトロに「ヨハネの子シモン、この人たち以上にわたしを愛しているか」と言われました。これは、決して他の弟子たちより大きな愛を求めているということではありません。
ペトロはイエス様が十字架にかかる前、決してあなたを裏切ることはありませんと豪語しましたが、その直後に3度、イエス様を知らないと言ってしまいました。
イエス様が「私を愛するか」と3度聞いた時、ペトロはそのことを思い起こさずにはいられなかったでしょう。それは封印して消し去りたい苦々しい記憶でした。イエス様はペトロに3度、愛の宣言をさせることによって、あの記憶を完全に癒そうとされているのです。そしてペトロに言われた個人的な最期の言葉を「私の羊を飼いなさい。」というみ言葉に代えてくださいました。ペトロが使命に立って一歩踏み出すことができるようにしてくださったのです。