ごきげんいかがですか。東川口教会の櫻井良一です。
以前私は、アメリカの盲人の賛美歌作詞家であったファニー・クロスビーという女性の半生を描いた映画を見たことがあります。あるとき、夕暮れの公園を一人で散歩するクロスビーに、一組のカップルが声を掛けました。彼らは目の見えないクロスビーを見て、「不幸で、可哀そうな人」と考えたのです。「ご婦人、私たちに何か助けられることがありませんか。」
クロスビーはこの問いかけに「それでは、私に夕暮れの美しさを教えていただけませんか。」と答えました。声をかけたカップルは困ってしまいます。なぜなら彼らは、夕暮れの美しさを表現する才能を持っていなかったからです。しかし、クロスビーは違いました。彼女の目は見えませんでしたが、彼女は残されたすべての感覚を使って、夕暮れの美しさをすでに心に描き出すことができていました。
このシーンは映画監督が勝手に考えだした架空のお話かもしれません。しかし、その生涯で3000曲以上の賛美歌を生み出したクロスビーを「可哀そうな人、不幸な人」と考えることが間違っていることを私たちに教えています。神さまは私たちのために最も素晴らしい人生を与えた下さる方です。だから、あなたの人生に何かの問題があったとしても、あなたは決して可哀そうな人でも、不幸な人でもないと言えるのです。
聖書の言葉「イエスはお答えになった。『本人が罪を犯したからでも、両親が罪を犯したからでもない。神の業がこの人に現れるためである。』」ヨハネによる福音書9章3節