12月13日(土) 詩編104編
ぶどう酒は人の心を喜ばせ、油は顔を輝かせ
パンは人の心を支える。
日本聖書協会『聖書 新共同訳』詩編104編15節
この詩編の歌い手は、神による創造の業を讃えます。その関心は、世界の始まりには置かれません。むしろ創造された自然界に起こる諸々の現象のひとつひとつに眼をみはり、その背後に働く創造主の偉大な力を感じ取っています。
創造主が天から降らせる雨は、地に草を芽生えさせ、家畜を育み、人間の糧となる植物を培います。人間が労働に勤しむのは、パンとぶどう酒にあずかり、生きる喜びと活力を得るためです。
労働は、人生の目的ではありません。パンとぶどう酒をもって養ってくださる神に感謝と賛美をささげることこそ、人生の目的です。そのための手段が労働なのです。
神が私たちの体も魂も養われる、この恵みを私たちに感じ取らせる目的で、主イエスは聖餐という手段を制定なさいました。キリストのからだと契約の血が私たちの魂に喜びと活力を得させる、この霊的現実を担保するため、聖霊は礼典の用途に聖別された食べ物・飲み物の安全性と滋養と効果をお用いになります。この礼典的一致(ウ告白27章2節)を困難にしたコロナ禍を経て、大地の恵み、労働の実りであるパンとぶどう酒の有難さとあいまって、私たちの陪餐感謝はいよいよ深まります。
【祈り】
主よ、あなたが提供なさる養いを、全身全霊で味わわせたまえ。









