11月15日(土) 詩編102編
それらが滅びることはあるでしょう。
しかし、あなたは永らえられます。
日本聖書協会『聖書 新共同訳』詩編102編27節
表題には、「心挫けて、主の御前に思いを注ぎ出す貧しい人の詩」とあります。作者は自分の生涯のともし火が消えかかっているような状態にあります。
作者の苦しみは、敵や嘲る者がいるからというだけではなく、それが主の怒りのゆえだからです。エルサレムが悲惨な状態にあるのは、主の懲らしめを受けているからでした。
それでも主の恵みの時が来ると作者は信じています。そして自分はいかにも小さな者と自覚しているが、天地を造られた主に目を上げます。
人は弱く衰えるが、主は変わることなく、御前にその民を立ててくださるという信仰がここにはあります。すべては朽ち果てるが、主は変わらず永らえられる。そこにのみ信仰者のよりどころがあるのです。
自分が主の前に正しく歩むことは大事なことではありますが、人は小さな者で移ろう影のようです。しかし、主が顧みてくださるなら、たとえ大地が滅びたとしても、主が祈りと賛美を献げる者を御前に立たせてくださるのです。
苦難や喪失のゆえに呻く者の祈りを聞き、罪と死から解き放ってくださる主は、永遠に変わらないイエス・キリストとして現れてくださいました(ヘブ13章8節)。
【祈り】
永遠に変わらぬ主よ、移ろう影のような私たちの祈りを聞き、御前に歩ませてくださり、感謝します。









