11月8日(土) 詩編101編
完全な道について解き明かします。
いつ、あなたは
わたしを訪れてくださるのでしょうか。
日本聖書協会『聖書 新共同訳』詩編101編2節
「完全な道」は、「全き道」とも訳されます。主の前に何の落ち度もなく歩むという印象を受けますが、そのようなことが私たち人間にできるでしょうか。ここでは、主の前での相当に理想的な人間の姿が描き出されているように思われます。
表題には「ダビデの詩」とあり、悪しき者を都から断ち滅ぼすとまで言っているので、ダビデ本人か、王の権力を持つ人が作者のようです。
曲がった心を退け、悪を知ることはなく、同じように全き道を歩く人だけを自分に仕えさせると言います。主の都には、そのように悪を離れて主に背かず、全き道を歩む人しか入れないという、王としての強い決意が現れており、その決意自体は尊いものです。しかし、ダビデ王とて大きな罪を犯しました。そう考えると、ここに描き出されているような理想的な状態は、人の決意と努力だけでは実現できないものだと言えます。
作者は、「いつ、あなたはわたしを訪れてくださるのでしょうか」と言って、主を待ち望みます。それによって初めて、私たちが全き道を歩むことが実現するからです。
後に、神の御国の真の王である主イエスが世に来てくださいました。私たちに完全な道を備えてくださった主がおられる幸いを感謝します。
【祈り】
神の御子なる主イエスよ、私たちのもとを訪れてくださり感謝します。あなたの全き道を歩ませてください。









