11月5日(水) サムエル上8章
「民があなたに言うままに、彼らの声に従うがよい。彼らが退けたのはあなたではない。彼らの上にわたしが王として君臨することを退けているのだ。」
日本聖書協会『聖書 新共同訳』サムエル記上8章7節
この章は、とても重要な章です。イスラエルにいよいよ王制が敷かれるのですが、その必然性と共に、神の御思い、王制のデメリットについても書き残されているからです。
士師の時代は、サムエルの加齢と、継いだサムエルの息子たちの不正によって終焉を迎えます。イスラエルの長老たちは、サムエルの所に集まり王を立てるよう申し入れました。これに対してサムエルは主に祈り、民がこれから歩むべき道を主に乞いました。
主は答えられました。王制を認めるが、それは、主に対する反逆を意味する、と。長老たちがサムエルに「ほかのすべての国々のように、我々のために裁きを行う王を立ててください」と言った(5節)、このひと言にそれがよく見られます。ここに、主ご自身を王として見ていない罪、神への信仰ではなく他のもの(人の力や武器)に頼っていこうとする不信仰が見て取れるからです。しかし主は、この願いを警告と共に許可されたのでした。
私たちも信仰の揺らぐことがあります。揺らぎが生じたとき、目に見えない主にもう一度立ち帰ることができるよう、罪の中に憐れみを与えてくださる神に常に祈り備えたく思います。
【祈り】
目に見えるものに頼るのではなく、あなたにこそ信頼し歩むことができますように。









