10月30日(木) サムエル上5章
その翌朝、早く起きてみると、ダゴンはまたも主の箱の前の地面にうつ伏せに倒れていた。
日本聖書協会『聖書 新共同訳』サムエル記5章4節
ペリシテ人が神の箱をダゴンの神殿に置いたのは宗教的復讐のためでした。かつてサムソンに神殿を破壊されたことで自分たちの神が屈辱を受けたと感じ、ならばイスラエルの神の箱をダゴンの前に置くことで、その屈辱を晴らそうとしたのです。
しかし、イスラエルの神は人間が作った偽りの神々とは異なります。神は、神の箱が人質のごとくに扱われようとも、それで捕らわれ、翻弄されることはありません。結果として、ダゴン像は地面に倒れ、再び据え直しても翌日には頭と手が切り落とされていました。これは偽りの神の無力さを示し、真の神が偽りの神の思考(頭)と行動力(手)を完全に無効化したことを象徴しています。
異邦人は自分たちの神が真の神に打ち負かされた証拠を見ながらも、信仰を捨てず、「敷居を踏まない」という迷信を作り出しました。これは真理から目をそらし、偽りの神への忠誠を続ける愚かさを表しています。
私たちも偶像に囲まれた世界に生きています。その世界は偶像に頼る無力さを知らされながら、なお真の神に頼らない愚かさを繰り返しています。そして、私たち自身が罪を悔いてはまた犯す存在です。私たちの心が真の神への礼拝に結び合わされ続けるよう、祈りを合わせましょう。
【祈り】
真の神よ、私たちが偽りの神々や偶像から解放され、あなただけを礼拝できますように。









