豊川 慎(湘南恩寵教会信徒説教者)
メッセージ:真理はあなたたちを自由にする
おはようございます。湘南恩寵教会の豊川慎です。
ヨハネによる福音書8章32節には、主イエスの言葉がこう記されています。「あなたたちは真理を知り、真理はあなたたちを自由にする」。この言葉は、国立国会図書館にも掲げられている有名な箇所です。国会図書館においては、学問的探求や学問的真理は、人間を無知や偏見から解放し、自由にする、という意味で引用され、掲げられているのでしょう。
しかし、主イエスが語られた「真理はあなたたちを自由にする」ということの意味は、それ以上のことです。主イエスは、31節で「わたしの言葉にとどまるならば、あなたたちは本当にわたしの弟子である。」と言われました。
「主の言葉にとどまる」とは、いつも主の言葉を聞き、主の愛と真実に信頼して、主に従って生きる、ということです。「主に従って生きる」というと、何か束縛された、不自由な生き方のように思われるかもしれません。私たちは、何からも束縛されず、自分の思い通りに生きたい、と願うものです。それこそが自由なのだ、と思うものです。
しかし、聖書が教えているのは、本当の自由とは真理を知ることによって得られるものである、ということです。真理を知るとは、「神を知る」ということを意味します。
神を真に知ることにより、自分がどういう存在なのかを知る。つまり、本来は神に似せて創造され、神と共に憩うように創造された人間が、罪に落ち、神に対しても、隣人に対しても、悪意やねたみや、時には殺意などの罪に捉われている、罪深い人間である、ということです。
そして主イエス・キリストこそが、私たちの罪を赦し、罪を取り除いてくださる方である、という真理を知り、それを神の恵みとして受け入れるとき、私たちは本当の意味で自由にされるのです。