9月5日(金) エゼキエル31章
「それゆえ、主なる神はこう言われる。彼の丈は高くされ、その梢を雲の間に伸ばしたので、心は驕り高ぶった。」
日本聖書協会『聖書 新共同訳』エゼキエル書31章10節
この章では、エジプトを雲間に届くほどの糸杉、レバノン杉にたとえています。「大枝には空のすべての鳥が巣を作り、…多くの国民が皆、その木陰に住んだ」(6節)。エジプトはナイル川の恵みにより、農業をはじめ、その豊かさは他国を凌いでいました。世界に誇るエジプトの栄耀栄華はファラオの力や国民によってもたらされたものではなく、主なる神によって与えられたものです。
しかし、エジプトはおごり高ぶりました。そこで主なる神は「わたしは彼を諸国の民の最も強い者の手に渡す」と言われます(11節)。これはエジプトがバビロンの王ネブカドレツァルの遠征によって荒廃することの預言です。そして、その「倒された幹」に空の鳥や、野の獣がやどるようになるのです(13節)。神の主権と恵みを忘れて自らを世界の中心として覇権に走った国は、すべて次に興った国によって滅ぼされることは歴史が物語っています。
しかし、主イエス・キリストを王とする神の国は永遠に続く王国です。そこには真の安息と平和があります。「それは、からし種のようなものである。土に蒔くときには、地上のどんな種よりも小さいが、…葉の陰に空の鳥が巣を作れるほど大きな枝を張る」(マコ4章31、32節)。神の国は近づいています。
【祈り】
主なる神よ、神の国を受け継ぐ約束を与えてくださり感謝します。