坂井孝宏(湘南恩寵教会牧師)
メッセージ:詩編94編の祈りに心を合わせて
ご機嫌いかがですか。湘南恩寵教会の坂井です。
今週は、「詩編の祈りに心を合わせて」のシリーズでお送りしてきましたが、最後は、詩編94篇です。この詩編は、大変独特で、印象深い祈りの言葉で始まっています。
こういう言葉です。「主よ、報復の神として 報復の神として顕現し 全地の裁き手として立ち上がり 誇る者を罰してください。」(詩編94:1-2)すごい言葉です。神様、報復の神として立ち上がってください、と願っている。いわば、「神よ、復讐してください」っていう祈りなのです。穏やかじゃないです。
復讐を願う、決してよいこととは思われません。でも、そういうふうに祈らざるを得ないほどに苦しみを味わっておられる方も、いらっしゃるでしょう。
今、わたしたちの世界には、忌まわしい戦争が継続されていますが、不当な攻撃によって、大切なものを失った方が、たくさんいらっしゃることを想像します。あるいは、詐欺や強盗のはびこっている今の時代、財産を奪われて絶望している方もたくさんいます。
そういう悪の力に対して、どうか神よ、報復の神として立ち上がってくださいと、神にゆだねて祈ることへと、詩編94篇は導いてくれます。神は、必ず悪の力をくじいてくださり、正しい秩序をもたらしてくださいます。だから、「自分で復讐せず、神の怒りに任せなさい。」(ローマ12:19)とも、聖書には教えられています。
信じて、共に祈りましょう。主よ、報復の神よ、全地の裁き手として立ち上がってください。悪しき力を砕いてください。嘆き悲しむ者たちを守ってください。