「人」は特別な存在

木村恭子（川越教会牧師）

メッセージ：「人」は特別な存在

　いかがお過ごしですか。川越教会牧師、木村恭子です。

　あなたは、創世記の「天地創造」記事をどのように受けとめていますか。わたしは子どもの頃から、天地創造の記述が不思議でした。ですが、聖書には、神の意志と計画が記され、中心には、人間への愛と救いの御業が貫かれている。そういう目で読むと、こんなことが読み取れるようになりました。

　なにも存在しない中に、「神」だけがおられた。なにもないところから、神がすべてを計画し、すべてをお造りになった。それも、一つ一つ丁寧に「良いもの」としてお造りになった。

　新しいものを創造するたびに、「これを見て、良しとされた」(創世記1:9,12,18,21,25）と記されています。最後に「人」が造られ、すべて完成したとき、「神はお造りになったすべてのものを御覧になった。見よ、それは極めて良かった。」(創世記1：31）とあります。天地万物を造り、そこに人を配置して、神は大いに満足なさったのです。

　旧約聖書詩篇に、こんな告白があります。「あなたの天を、あなたの指の業を　わたしは仰ぎます。月も、星も、あなたが配置なさったもの。そのあなたが御心に留めてくださるとは　人間は何ものなのでしょう。人の子は何ものなのでしょう　あなたが顧みてくださるとは。」(詩編8:4-5）そう、「人」は神にとって、特別で、大切な存在だ、ということがわかります。