6月30日(月) ルツ3章
「わたしは、あなたのはしためルツです。どうぞあなたの衣の裾を広げて、このはしためを覆ってください。あなたは家を絶やさぬ責任のある方です。」
日本聖書協会『聖書 新共同訳』ルツ記3章9節
ナオミの指示のもと、ルツは大胆な行動に出ます。誰にも気づかれないようにボアズの眠る麦打ち場に行き、彼に結婚を迫るのです。
きょうの聖句にある「衣の裾を広げて」というのは、現在も中東でなされる習わしで、ルツはその行為をボアズに求めることでプロポーズします。このことにはふつうの結婚以上の意味がありました。「家を絶やさぬ責任のある」ボアズとの結婚は、このままでは消滅してしまうエリメレク家を存続させることとつながっているからです。ルツは真心から、夫が亡くなってもナオミとその家を守ろうとしているのです(3章9節)。
ふたりが最初に出会った日、ボアズはルツに「イスラエルの神、主がその御翼のもとに逃れて来たあなたに十分に報いてくださるように」と語りました(2章12節)。ここに出てくる「御翼」は先の「裾」と同じ言葉です。ルツはボアズに対して、彼自身の言葉を想起させながら、その責任を果たすように求めています。
この求めに対し、ボアズは誠実に応えようとします。主なる神がご自身の民との契約に対して誠実であられるように。
そして主は、そのような二人を祝福し、やがて救い主が生まれることになる家系を守られるのです。
【祈り】
主よ、ルツとボアズのように、わたしを神の御前に真心と誠実さをもって生きる者とならしめてください。