6月19日(木) 士師21章
そのころ、イスラエルには王がなく、それぞれ自分の目に正しいとすることを行っていた。
日本聖書協会『聖書 新共同訳』士師記21章25節
イスラエルは、ベニヤミンとの戦闘前、そして20章の悔い改めの前に、ミツパで「自分の娘をベニヤミンに嫁として与えない」との誓いを立てました。レビ人に煽られいきり立つ中でよかれと思って行った誓いが、ベニヤミン族を滅亡の危機に立たせたことに、イスラエルはようやく気づいて悲しみます(2節)。
しかし、誓いを軽々に撤回することも、誓いを破って死の罰を受けることもためらわれます。そこでひねり出した解決策がギレアドのヤベシュを攻撃し、処女四百人を強奪する(12節)、及びシロで行う主の祭りでベニヤミン族が娘たちを強奪するよう手配する(19節以下)という、あまりにひどい措置でした。主なる神に従わず、「それぞれ自分の目に正しいとすることを行」うことは、女性に多大な犠牲を強いると士師記は告発します。そして、これを防ぐためにも主が立てる王が必要だと訴えます。
イエス・キリストは、このような士師記のありさまとは裏腹に、女性をとても大切になさいました。そして、自分の目に正しければよしとする人の罪を砕いてくださいます。キリストこそ士師記の願いに応えるまことの王です。王なるキリストが世界全体を治めてくださるよう祈り願いましょう。
【祈り】
キリストがこの世界の王として、あらゆる罪深い暴力から女性たちを守ってくださいますように。