5月18日(日) ヨハネ13章31-35節
「あなたがたに新しい掟を与える。互いに愛し合いなさい。わたしがあなたがたを愛したように…」
日本聖書協会『聖書 新共同訳』ヨハネによる福音書13章34節
きょうの聖書の箇所は、最後の晩餐の部屋からユダが出て行った場面から始まっています。ユダは、主イエスを裏切り、ユダヤ人たちに引き渡します。主イエスの十字架の死が決定的になったそのときでした。主イエスは、「あなたがたに新しい掟を与える」と言われ、「互いに愛し合いなさい」と命じられました。
なぜ「新しい掟」なのでしょうか。神と隣人を愛することは律法においても命じられていました。それなのに新しいと言われるのはなぜでしょうか。それはキリストの「十字架」の故です。キリストは、極みまで弟子たちを愛され、その命を与えてくださいました。その主がこの掟を与えられた、そこに新しさがあります。
「あなたがた」とは弟子たちの群れである教会のことです。フランスの改革派教会の村の教会を訪ねたことがあります。古い石造りの礼拝堂の入り口に、この「互いに愛し合いなさい」という文字が彫り刻まれていました。何百年もの間、この村の人びとは、この御言葉の下に礼拝堂に入っていったのです。教会はこういう場所なのだと改めて気付かされ、心が奮えました。私たちの教会にもこの主の言葉は刻まれています。救いにあずかるための掟ではありません。十字架の救いが私たちに与えられたが故に与えられた掟です。
【祈り】
主イエスよ、教会をあなたの愛で満たし、愛の共同体としてください。