今井献(仙台カナン教会牧師)
メッセージ:略奪するイエス
おはようございます。仙台カナン教会の今井献です。
マルコ福音書3章20節以下に、律法学者たちが、イエスを悪霊の頭だから悪霊を追い出す力を持っているのだ、と非難する場面が記されています。
この非難に対して、イエスは27節で、次のように答えました。「まず強い人を縛り上げなければ、だれも、その人の家に押し入って、家財道具を奪い取ることはできない。まず縛ってから、その家を略奪するものだ。」(マルコ3:27)この言葉は、救い主としてのご自分の働きを、強盗に入って略奪することにたとえたものです。
イエスは強盗であり、押し入る家は、ベルゼブルという悪霊であり、サタンの住み家です。奪い取る家財道具とは、わたしたちです。略奪して奪い取るとは、わたしたちを罪と死の支配から解放して、イエスのものにすることです。
イエスが悪霊を追い出していることについて、律法学者は、イエスが悪霊の頭だからそれができるのだ、と非難したのですが、イエスは、悪霊を縛り上げて無力にし、わたしたちを救い出すのだ、と説明したのです。イエスの死と復活とは、罪と死の支配を無力にすることです。それは、イエスにとって、文字どおり、命をかけた激しい戦いであり、わたしたちを力づくで奪い取って、ご自分の宝とすることであったのです。
イエスがわたしたちを救い出すことは、お上品な物語ではありません。ご自分を十字架にかけ、命を捨てた救出劇であり、強盗が家に押し入って略奪するほど、激しい戦いであったことを知ってください。