あさのことば

旅に出たい

放送日
2019年1月29日(火)
お話し
小宮山裕一(綱島教会牧師)

小宮山裕一(綱島教会牧師)

メッセージ: 旅に出たい

 綱島教会の牧師、小宮山裕一です。昨日に引き続き一つの詩を皆様に紹介します。

   ふらんすへ行きたしと思へども
   ふらんすはあまりに遠し
   せめては新しき背広をきて
   きままなる旅にいでてみん。(萩原朔太郎著『旅上』より)

 この詩のタイトルは「旅上」といいます。萩原朔太郎のものですが、彼の作品の中でも有名なものの一つです。
 この詩のテーマは旅です。人間は旅が好きです。生涯の内、何度か旅行に行きます。大陸から大陸を渡る渡り鳥のような生物もいますが、精神的な満足を求めて旅をするのはおそらく人間だけでしょう。 ふらんすへ行きたい。遠くへ行きたい。その願いが実現するかどうかは別にして、こうした欲求は人間にとって、生まれつき持っているものなのかもしれません。

 聖書では、私達の人生も旅であると言われています。その旅の目的地は、神の国です。その神の国に至る地上での生涯を私達は送っている。生涯は旅です。そこには山があり谷がある。平坦な道もある。晴れの日もあれば雨の日もある。しかし、確かに目的地があり、そのゴールに向かっている。そしてゴールに着いたとき、本当に大きな喜びがある。旅は目的地で何をするかも大切ですが、旅の道すがらも楽しむことができれば、とても豊かなものとなる。

 神を信じてこの生涯を生きるとは、まさにその道中すらも楽しむ歩みなのです。これは本当に楽しいものです。皆様もどうぞ、楽しい旅路に歩を進めてください。

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