あさのことば

コピーされた神には何もできない

放送日
2016年4月19日(月)
お話し
櫻井良一(東川口教会牧師)

櫻井良一(東川口教会牧師)

メッセージ: コピーされた神には何もできない

 ごきげんいかがですか。東川口教会の櫻井良一です。
 日本でキリスト教作家の一人とされる遠藤周作氏は、幼い時からカトリック教会の信者であった母親に育てられ、自らも洗礼を受けたキリスト教徒でした。ところが、遠藤氏は教会が教える聖書の解釈とは違った独特の解釈を自らの著書で披露したことでも有名です。

 遠藤氏は「教会の神父が教えたキリスト教の教えは、自分の体格とは合わない着物のようなものだった」と語り、「だから自分はそれを自分の体に合うようにした」と言うような説明をしています。
 だから、遠藤氏の神や信仰に対する理解は、独特なものになったのです。つまり、遠藤氏の考えだした神は、自分の考えに合わせた、まるで自分のコピーのような存在だったと言えるのです。

 昔、私がテレビで見ていた漫画の主人公は、自分が正義の味方として活躍する間に、自分の代わりに家で留守番をするコピーロボットを持っていました。ところがこの主人公は、留守番だけではなく、自分がしたくないことを、このコピーロボットに代わってしてもらおうとします。しかしコピーロボットの性格は、主人公をコピーしたものですから、主人公にできないものはそのロボットにもできないのです。
 自分のコピーのような神も、このコピーロボットと同じです。そのような神には、私たちを助けることも救うこともできないのです。

 聖書の言葉
「何よりもまず心得てほしいのは、聖書の預言は何一つ、自分勝手に解釈すべきではないということです。」ペトロの手紙二 1章20節

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