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レビ21章
「聖別された者の権利と義務」


神に属する聖なる者であるように、神の名を汚さないようにしなければならない。
(レビ 21章6節)

 21、22章は、主がモーセを通して祭司に求められる特殊な律法が記されます。しかし、その目的は、「イスラエルのすべての人々」(21章24節、22章31~33節)が聖なる主に相応しい者となるためです。

 人としての権利を声高に主張できる現代です。他者の人権・所有権を侵してはならないのは当然のことです。しかし、対人関係の権利を対神関係の権利と混同することはできません。私たちの神に対する義務より、神が私たちに与えてくださる恵み(権利)が、遙かに凌駕しているのは明らかです。神は、現代とは異なる価値観の社会に生きる者たちに、当時の社会とその価値観を用いて神の聖さを教えられたのです。

 そして、同時にまた、時代や社会を超えて、神に聖別された者としてのより高い倫理性が求められます。たとえば、葬りの際に表れる哀しみにまで、神は心の奥底に潜む汚れを察知されます(1~15節)。また、神は仕える祭司の身体的特徴にまで言及されます(17~23節)。

 けれども、そのような垣根を取り去るべく聖所と至聖所の「垂れ幕」(23節)を引き裂いて、神に「近づ」く(同)道を開いてくださったのは、主イエス・キリストの十字架にほかなりません。

 

 【祈り】

 わたしのような者を神の子としてくださった不思議と光栄を覚えて感謝いたします。

小川 洋(高松教会)

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