川杉安美(綱島教会牧師)
メッセージ: 悪者は栄える?
ごきげんいかがですか。綱島教会の川杉安美です。
聖書を読むと、やはり人間のことをよく分っていると思わされます。
旧約聖書詩編73編の作者は、自分は一生懸命正しく歩もうとしているけれどもいいことがなく、かえって悪者の方が栄えているではないか、という不満を言います。悪い者が、神様を無視して悪だくみをはかりながらも、平安で、苦労がなく、健康で、財産も増えていくと。
それに対して自分はちゃんと神様を信じて、心を清く保ち、まじめにやってきたが、病気にもなり、苦労もあると。一生懸命真面目にやってきたことは空しいことだ、と言うわけです。
こういうことは、いつの世のどの世界でも、ありがちなことではないでしょうか。悪い者がいい目を見て、真面目にやっている人がかえって憂き目を見るということでしょう。それに対して神様は、人生の最終的な結果、結末というものを示して、詩人を諭します。最終的に、神様がすべてを判断し、正しく裁かれるということです。それは死後の世界のことも含めてということになります。それを教えられて、詩編の作者は「わたしは愚かだった」と反省します。
この世の中には、様々な矛盾や理解できないことがたくさんあります。神様がいるなら、どうしてこんなことになるのかと訴えたくなるようなこともあります。そう思いながらもなお、神様を信頼して歩み続けたいと思います。わたしたちはそれこそ神様ではないので、すべてのことが分かるわけではありません。すべてを正しく判断し、裁かれる神様を信じ、信頼して歩み続けたいと思います。
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